今回の記事は、僕が2023年4月29日と30日で京都一周トレイルを歩いたお話をします。
京都一周トレイルは、京都市を囲む山々を渡り歩き、京都市を文字通り一周するというものです。トレランしている人が、練習で走ったりしているけど実際に歩くとどんな感じなのか?
実際に体験してきたので、そのすべてを伝えます。
京都一周トレイル迷うならヤレ
出演:京都一周トレイルHP
さて、この記事を見ている人は少なくとも京都一周トレイルに興味がある人ですよね。先にこの記事の結論だけ言っておきます。
もし、迷っているなら、今すぐ準備して京都に行きましょう。
京都一周トレイルは、大変ですが非常にやりがいもあって楽しいです。
標高が1000m超える山もないので、初心者でも計画的に歩けば2泊3日や3泊4日で完走することができますよ。
京都一周トレイルとは
京都一周トレイルとは、東側は伏見桃甘から始まり、西は上桂までを歩く、全長83.3kmのコースと、離れたところに京北地域をめぐる48.7kmのコースからなります。
僕が今回歩いたのは、伏見桃山から上桂まで歩いたものです。全長で、80km越えの大変なものでしたが、案内板の数も多く歩きやすかった印象があります。
京都一周トレイルは、京都市だけではなく、山岳連盟や鉄道、観光協会なども関わっているプロジェクトになっております。
基本的には、道もしっかりと整備されており歩きやすいトレイルが続きます。
京都一周トレイルのコース分けについて
京都一周トレイルは、その長さから5つのコースに分類されています。そのコースは、次のように分類できます。
- 東山コース
- 北山東部コース
- 北山西コース
- 西山コース
- 京北コース
このうち、今回紹介するのは京北コース以外のコースとなります。
京都一周トレイル~東山コース
東山コースは、京阪電車「伏見稲荷駅」からスタートして、ゴールである比叡山を目指して歩いていきます。
歩いて見た感じ、東山コースが一番人間との遭遇率が高いです。また、街中にも近いため、リタイアや物資の補給がとても行いやすいです。
東山コースは、33kmほどあり観光名所を巡りながら比叡山へ歩いていくことができます。道中で少し道を逸れますが、「清水寺」「大文字山」「銀閣寺」「天の岩戸」「比叡山」などの観光地を巡ることができます。
東山ルートの感想
東山ルートの感想は、住宅街に入っても手作りの案内板などがあり非常にわかりやすいという印象を受けました。公式の案内板もかなりの数が出ており、正直不安になることも少なかったです。
東山ルートを歩く際に注意したいのは、人が多いこととですね。もし、大きな荷物を担ぐ場合には、邪魔になることもあるので注意しましょう。もう一つの注意点は、時々車道を渡ったり、歩道のない場所を歩いたりするので、車には十分注意してください。
もし、京都一周トレイルを行うのであれば東山コースから始めると、自分のコンディションを確認しながら、コンビニやスーパーなどで追加物資の購入ができます。SOS表明もできるので、東山コースから始めることをお勧めします。
京都一周トレイル~北山東部コース・北山西部コース
北山コース(東部コース・西部コース)も、公式の案内板はあるので歩くことに困りませんが、圧倒的に難易度が跳ね上がります。
また、これは僕も歩くまで騙されていたのですが公式の標識には「北山」としか記述がないので、「北山東部」「北山西部」という2つで考えていると、残りの距離を見誤ります。
北山コースは、東山コースよりも荒れた、整備が行き届いていない道を歩くことになります。倒木があったり、木の根っこをつかんで歩くような場所もありました。雨の影響で、小川が発生して、通るのに一苦労したりする箇所もあります。
また、当日が雨だったこともあるとは思いますが、東山コースと比べると、登山客はとても少なかったです。観光客もほとんどいないようなルートになるので、本当に不安になります。
北山コースには、「山の家 はせがわ」という救いの一手があります。僕もお世話になりました。京都一周トレイルの北山コースを通る際には、ぜひとも立ち寄って下さい。暖かく出迎えていただくことができますよ。
北山コース感想
北山コースを歩いた感想は、自然との対話を本気で行ったという事に尽きます。先述したように、人もいなければ、道も結構荒れ気味です。
稀に、「京都一周トレイル」と書かれたテープが倒木などに巻き付けられています。蛇などの動物との遭遇もあり、途中大きな鉄柵も登場します。急激な下りがあったり、更には足元は根っこだらけなので、注意しなければ危ないような道もあります。
いくつか小川を渡る必要が出てくるのですが、晴れていても下を流れる水流は早く、そして深かったです。場所によっては、登山靴が完全に浸かってしまうよな場所もありました。ちょっと、身の危険を感じたシーンでしたね。
峠越えがいくつかあり、特に薬師寺峠は激坂をずっと上らされた印象があり大変だったことをよく覚えています。とにもかくにも、大自然を満喫しながら歩くことができるルートでした。
北山コースは、自動販売機もコンビニも人間も貴重なので、発見したら頼りましょう。特に、お店と自動販売機は重要です。水分に不安がある場合には、即座に購入しないと、最後に山の中で詰んでしまいます。
京都一周トレイル~西山コース
西山コースでは、そこまでトレイルはありません。このルートは、落合を通り京都でも有名な観光地である嵐山を目指して移動していきます。
川沿いの少し荒れた、壊れた?道を歩いていくのですが、途中からは完全にオンロードになります。北山コースは、ずっと土を歩いており、西山コースに来た途端にアスファルトになり、若干の違和感と足の痛みを感じたことを覚えています。
西山コースには、キツイ所は正直そんなにありません。ゆっくり観光しながら、気の向くままに時間があれば歩いてみるとよいでしょう。嵐山の竹林と渡月橋は、ルートに組み込まれているので心配ありません。
最後に、駐車場の脇にあるとても細い道から登山道に入ります。松尾山に向かうのですが、見失わないように注意ですね。ここは、道も細く、登山道に入ってからも足場は決して良いといえる環境ではありません。体力的にもつらい時なので、注意して登ってくださいね。
松尾山を下りてくると、住宅街に。ここで少し迷子になりますが、線路のほうに、電車の音のなるほうに行くと、上桂駅になりゴールです。
西山コース感想
感想としては、観光地を効率よくめぐり最後には登山が堪能できる、良いルートだと思いました。
登山をするには、ある程度の体力を温存しておかねばなりませんが、嵐山などでテンションが上がり、いい感じに疲労するんでしょうね。太陽が落ちてから行った僕も、竹林ではちょっとはしゃぎましたからね。
松尾山の山頂は、一周回ることができるようになっており、少し驚きました。しかも、地図で確認すると、ちょうど五角形になってるんですよね。まぐれなのか、わざとなのか、最後の最後にすごくセンスあるなぁって思いました。
上桂駅に降りていく方面では、帰りに足を滑らせる危険がある箇所が数か所あるので注意してください。岩肌が露出して、その上に砂が乗っているので、すごく滑りやすい状態が出来上がっていました。
京都一周トレイルのまわり方
京都一周トレイルの楽しみ方は様々なスタイルがあると思います。トレランか登山なのかで分類され、その後は回り方で分類されます。
正直な話、一日で回ろうと思えば回れるんです。18時間とかかかりますけれどね。でも、現実的ではないので僕も当初は2泊3日で回る予定でした。
結局、1日目に比叡山を通過して途中でビバークすることになりました。2日目は生憎の豪雨で午後には晴れましたが、カッパを装備して歩き、見事に転倒しました。
沢の池で、キャンプする選択肢もあったんですがその時まだ16:00とかだったので、下まで降りて休もうと思ったんです。そこで、下まで降りたら、もう少しで終わるって話を聞いて、僕はそこから5時間くらい?歩くことになり、無事に1泊2日のトレイルになりました。
おすすめの回り方
僕がおすすめするのは、2泊3日プランです。やはり、沢の池でちゃんと休息をとり、次の日はフレッシュな気持ちで、西山コースを巡ったほうが楽しいですよ。
西山コースも、北山コースの終盤も、川沿いを歩いていくルートで、歩いていて非常に心地よく楽しいんです。それを満喫できなかったことは、個人的に失敗だったと思っています。
また、宿泊方法もホテルをとって夜は京都の町で遊ぶという選択もありですね。朝上り始めて、夕方には町に戻ってくるスタイルです。地元住民の方は、このスタイルで楽しまれているようでしたね。
僕のような遠征組も、しっかりとホテルを予約しているようでした。テントや調理器具は、軽量化しているとはいえ重たいですからね。
ざっくりとした時間割
ここでは、僕が京都一周トレイルを歩いた際のざっくりとした時間割を発表していきます。
記録が残っている部分を参考に書いているので、微妙なずれはありますが、スタートとゴール時刻は間違いないので大丈夫です。
東山コース(1日目)
- 5:00 スタート(伏見稲荷駅を出る)
- 8:30 将軍塚
- 10:00 大文字山
- 14:30 比叡山ケーブルカー駅到着
- 15:40 テント設営完了
北山・西山コース
- 5:00 豪雨で二度寝を決める
- 7:00 雨が優しくなったので、出発
- 11:30 鞍馬寺に到着
- 16:00 沢の池
- 21:00 上桂駅到着
本当にざっくりとした日程で申し訳ありません。大体これくらいの時間間隔で歩いておりました。要所要所の場所は巡っていますが、そこまで写真などもなくて……。
京都一周トレイルを進める理由
京都一周トレイルを「迷うならやれ」と僕が進めるのは、二つ理由があります。
- 自分が実際に歩いてみて、後悔がないこと
- 振り返ってみて、とても魅力的に感ること
特に、2個目の理由ある「魅力的に感じる」というのは重要ですね。だって、「また行きたいなぁ」と、心の底から思えているのですから。
実際に登っているときには、呪詛を吐いたり後悔したり。変なことを考えていましたが、結局後悔はしていないんですよね。
ケガもしたし、ちょっとした不幸もあったんですがね。それでも、GWにこの挑戦をしたことは、絶対に後悔しないし、またやりたいと心から思えました。
だから僕は、「迷うならば、やれ」と言っているのです。
京都一周トレイル装備は?
最後に、京都一周トレイルに僕が持って行った装備を紹介します。具体的な
商品名はここでは伏せておきますが、また別の記事で詳細は報告しますね。
- テント
- 寝袋
- テーブル
- マット
- 水分(5~6Lくらい)
- 食料(3日分)
- 着替え
- クッカー
- ガスバーナー
- ガス缶
- カトラリー
- モバイルバッテリー
- ナイフ
- 携帯食料
- タオル
- 座布団
- ライト・ヘッドライト
- 歯磨きセット
装備に関しては、ザックリこんな感じでした。机は必須ですが、椅子は座布団を別途用意して代用しました。
当日など、実際に活動していた服装は次の通りです。
- 吸水速乾のアンダーシャツ・アンダーパンツ
- 化繊のTシャツ
- 化繊のパンツ(半ズボン)
- 帽子
こんな感じの服装で、僕は登山を行っていました。もちろん、アンダーは長袖長ズボンですよ。
京都一周トレイルのことについて
京都一周トレイルに関しては、Amazonなどで正式なガイドブックなどを購入できます。京都市に行けば、パンフレットも入手できるようです。
今回、僕が実際に歩いてみて本気で感じたことを、本にしてkindleで個人的に出版しています。
本音をこれでもかと垂らしているので、「あ~、こんな感じにあるんだぁ」と思っていただければ幸いです。至らない点や、誤字脱字などはセルフチェックしていますが、発見したら教えてほしいです。
京都一周トレイルに挑もう
京都一周トレイルに興味があれば、どのような形であれ挑戦してみましょう。もしかしたら、あなたの人生を大きく変える出来事になるかもしれません。
京都一周トレイルでは、京都の大自然を満喫しながら、古都京都の魅力を味わうことができます。はっきり言って、とても贅沢なことです。
もしも、「初心者だけど」「体力が不安で」という理由で、参加を渋っているならもったいないですよ。
自分のために、新しい一歩を踏み出してみませんか?
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